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レポート

2011.06.21
輸入建材のメンテナンスの部品(2004年3月)

今年に入り二十数年前のお客様や、今は無き他社で輸入住宅を建てた方より、アンダーソン社・木製二重ガラスサッシの下パネルが「腐ってしまった、交換できないか?」あるいは「吊り糸(バランサー)が切れた、どうするの?」との御相談をお受けする事が何回かありました。

輸入住宅ドンナハウス二十五年以上前のサッシが今でもアメリカで流通しており、当社で取寄せ悪い部分のみ新品と交換し、全く問題がありませんでした。
どんどん新しいモデルを作り出し、古いものを排除する使い捨てが当り前のこの時代に何かとても嬉しく、「さすがだね!」というお客様の言葉に何故か胸を反らせたくなるような誇らしさを感じ、良いものをお客様にお薦めしてきて本当に良かったと思いました。

輸入住宅ドンナハウス家は耐久消費材ではなく、不動産なのです。二十年、三十年で建て替えるようなものではありません。何年経っても大きな費用を掛けず部分的メインテナンスでその物の価値を維持できる事が重要なことです。
当社でも新築以外にいろいろな建物のリフォーム工事を頻繁に手掛けておりますが、日本の建具(窓や扉)はもう少しアメリカ等を見習う必要を感じます。メーカー各々で規格寸法が違っていたり、同じメーカーの製品でも時代により規格が違っていたり、扉のみを交換するのはほとんど不可能です。特に扉に関してアメリカでは、メーカーに関係なく規格寸法で造られており、後に様々な理由で取り換えるとき枠を交換せず扉のみの交換が可能です。デザインが変わっても重要要素である基本寸法を守る事は、物造りにたずさわる者としては大切にすべきでしょう。

輸入住宅ドンナハウスほんの些細な部分が駄目な為に、交換不能なことから母体が維持できなくなる事のないようにメーカーは心掛けるべきではないでしょうか。ドンナハウスの家造りの基本も五十年、百年後も維持できる家造りを心掛け取り組まねばならぬと改めて感じております。
さて、話を前に戻しますが、アンダーソンサッシの下パネルが「何故腐ったか」ですが、どのお客様の家も北側で開閉をしない閉め切りの窓で、さらに網戸を付けたままにしてある場所の窓でした。そして網戸の下部根元に砂埃が溜まり雨水が切れずビシャビシャしていました。この長時間濡れた砂埃にサッシの下パネルが浸されている状況下に置かれ、木製枠のアンダーソンは腐ったと推測されます。この様なことから閉め切りのサッシの網戸は取り外しておく方が賢明です。

輸入住宅ドンナハウス蛇足ですが、私達日本人がサッシをアメリカより購入する時は当り前のように網戸を付けて注文しますが、彼らは網戸が標準装備のように日本で扱われていることを不思議がっておりました。「普段開閉する窓だけ網戸を付ければいいのに・・?」と。

輸入住宅ドンナハウスセントラル空調が普及してくればほとんどの窓は網戸不要になるでしょう。むしろ窓ガラスの汚れも網戸がないほうが少ないことも判っております。近々網戸が標準品でなくオプション品となり、「このサッシには網戸を付けてください」と注文を出さないと装着されていないことのほうが当り前の時代が日本にも来ることでしょう。そしてその方が合理的だと私達は思います。
アメリカかぶれではありませんが、ただの真似ではなく、まだまだ彼らに学ぶところは沢山有る様に思います。

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