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レポート

2011.06.23
ドンナハウスのエコロジー(2009年4月)

以前このドンナニュースに「永く住み続けられ、孫子の代まで住む家」「建築代金をほぼ回収した売却が出来る家」が建主、ご一族にとっての「豊かさの源」と書きました。

この時期は、バブル崩壊後の長期不況脱出の為、小泉首相、竹中金融担当大臣が金融機関の再編や公的資金注入、郵政民営化を訴え効を奏し、景気も上向に転じました。

税制優遇や規制緩和などで、建築業界も好調となり、スクラップ&ビルトが盛んになり、このことが気になり記事にしたことを覚えています。

それから約10年足らずで、アメリカサブプライムローン破綻に端を発した金融業界の不信が全世界に一瞬のうちに拡がり、全世界の経済が大失速してしまいました。

100年に一度の経済危機と政府は言っておりますが、実際に今迄誰も経験したことのない経済状況なんだと思います。

「人が安全で、健康で豊かに生活する」為、各人がその目的の一端の役割を果す、その活動が経済活動の基本です。

生活の為「物を生産する」「流動させる」という単純な活動が時代経過にともない複雑で難解な保険、信用保証、株、商品先物等「実体の見えない商品市場」が活発になり、私達がその活発なムードに載せられてしまいました。

経済の基本より外れた「実体の見えない商品市場」が虚構に近いものであったのに、過大評価し過ぎた事に気づいたことが、経済景気失速の原因です。

この経済不況打開を日本もアメリカも新しいエネルギー創出を含む、エコロジー分野に期待をかけ労働の場を広げようとしています。

具体的には、太陽光発電、風力発電の設備投資等に、国の補助金(=税金)を大きく使う姿勢を見せています。今迄の経済活動で本当に短期間に地球の環境を壊してしまい、地球の生態系に重大な影響を及ぼしてしまったことが、判ってきたからでしょう。

いずれやらねばならぬ施策でしょうが、急を要するといわれる不況打破の速効的処方箋とは思えません。

何故ならまだまだこの様な設備が投資に対して採算が合うと明言した方は出現していません。

ムード作りだけで税金の無駄遣いにならないか心配です。

近年の50年から100年間、この短期間に我々に植えつけられた「大量生産、大量消費」や「投機的投資」のような今迄の経済スタイルを根本から見直さねばならぬ時期にきていると世間はみています。

いわばもう一度人類が生態として、永続する為の「新しい経済スタイル」を再構築する時期に来ています。

私は、国が税金等を使わず介入せず放置し、見守ることで「人間の知恵」が自然と新しい価値観を作り出しさらに、ステップアップした「新しい経済スタイル」を作り出すと思います。

今迄の否定ですから進む方向は「もったいない精神」「良い物は大切に長持ちさせて使う」「スローライフ」が答えではないでしょうか。

地味な「生活スタイル」「経済スタイル」が大勢の人達の評価を得るようになり、新しい価値観となるはずです。

我々の子孫が永続するエコロジー優先の世界は誤っていません。ですから当然、成長の経済でなく現状維持に近い経済です。

参考までに、最近頻繁に口にされる「エコロジー」を調べますと、狭義では、「生物学の1分野としての生態学を指し」広義には、「生態学的知見を反映しようとする文化的、社会的経済的思想や活動」を言うとあります。

私達の会社の話をするまでに、遠回りをしてしまいました。言う迄もなく、ドンナハウスは主に住宅を造る建築会社です。「人が安全に、健康に豊かに」暮す為の住宅を造ることが経済活動の中の役割であり、仕事です。

個人の消費の中では、1番大きく金額が張り、1番スケールの大きな商品であることから、エコロジーの考え方の中で、最も中心的役割を負った仕事と思います。

建築はいろいろな製造物、建材の総合大集成。その建材の大部分は地球鉱物資源を石油、天然ガスが原料の電気で加工した物です。

地球破壊の産物です。ですから建物を壊して「無」にすることは、最大限慎しまねばなりません。

冒頭にある様に、ドンナハウスは「壊す必要のない家造り」をさらに追求し「壊されかかっている建物をいろいろな手法で救い、さらに長持ちするようにリフォームすること」「やむを得ず手放す方の優良な家を形を残し再利用して頂く、次のオーナーへ転売する流通」を今後のテーマとして取り組んでいきます。

「エコロジーを念頭に活動する会社ドンナハウス」と声高に言える会社にならねばなりません。

(I.T記)

カテゴリー:話題

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